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WiiBERブログで一度開校し、大人気だった企画復活!
(太&でか字とかでお願い致します)
第二回 山口雄大映画塾 feat.坂口拓 開校~!!!!
今回、山口雄大監督が選んだ映画は2月14日公開『1917 命をかけた伝令』
『アメリカン・ビューティー』(00)でアカデミー賞5部門を獲得し、最近では『007 スカイフォール』『007 スペクター』を監督した名匠、サム・メンデスがメガホンを取った今作。
舞台は第一次世界大戦最中、若きイギリス兵スコフィールド上等兵(ジョージ・マッケイ)とブレイク上等兵(ディーン=チャールズ・チャップマン)の二人が、最前線の部隊1600人の命を救う為、エリンモア将軍(コリン・ファース)から託された一通の伝令を命懸けで届ける様子を全編ワンカットで描いた……と、されているが、
取り敢えず先に書いておきます!!
ネタバレばりばりあります(笑)これから鑑賞予定のある方は、充分ご注意下さい!
今回鑑賞した映画館は、TOHOシネマズ新宿の「IMAXシアター」去年、都内多くのIMAXシアターが4Kレーザー投影システム“IMAXレーザー”を導入。音も映像も良い為IMAXでの鑑賞をチョイスした訳です。20時からの回を鑑賞後、歌舞伎町のジンギスカン名店「せきね家」さんでお酒片手に映画『1917』について存分に語って頂きましたぁ!!!!
雄大「……素晴らしい!!!!」
坂口「うん!!」
雄大「これが本当はアカデミー賞(最優秀作品賞)だよね!!」
坂口「そうだね!雄大さん、あなたも『パラサイト』も絶賛してたけどね(笑)。あれも面白かったけど、本来はこれだね!」
雄大「あれは、アカデミー賞の改革(※1)のタイミングと合ったのもあるんだよ。だけど、本来は……これでしょ!?『1917』だと思うよ!とにかく凄い!!」
坂口「肉、頼もうよ(笑)」
雄大「あれ?まだ頼んでなかったっけ(笑)??」
屋敷「先ず、この『1917』の売り文句になってる“ワンカット”っていうことを、簡単に読者の皆様に説明頂けますか?聞き慣れない方もいらっしゃると思うので」
雄大「簡単に説明すると、“カット割りをしない”ってことだよね。例えば、普通人が対面してる会話シーンなんかは、それぞれの人を切り返しながら(カットを重ねて)撮っていくじゃない。テレビドラマなんかでも多く見れるよね。そうではなくカット割りをせず、ワンカットで見せるってことだよね。まぁワンカットって言うか……実際はツーカットだよね(苦笑)ツーカットだけど、こまめに(カットを)割って撮ってるよね、割らないと撮れないもんね!」
坂口「実際はめちゃめちゃ割ってるよね!」
雄大「めちゃめちゃ割ってるけど、まぁあれを成立させるのは凄いよね?」
坂口「川に落ちたシーンなんて物凄い割ってる筈だよね!?」
雄大「いや~あれ圧巻だったねー。濁流に飲まれるところだけで考えても、どう撮ってるのか分からないもん(苦笑)!」
坂口「凄いよね~どうやってあの(カメラ)ワークをやってるのかが、ちょっと分からない!」
雄大「ワンカットっていう手法と、映画の内容が合ってるんだよね!観客に“体験”させるっていうね、戦場の怖さをね」
坂口「IMAXシアターで観たからかも知れないけど、銃の音がリアル!!」
雄大・太田・屋敷「あれ怖かった~!!」
坂口「今の銃の音じゃないじゃん」
雄大「第一次世界大戦の話だからね~」
坂口「古い銃の音なんだよね!」
雄大「俺ね『CALL OF DUTY』っていうゲームシリーズ(※2)やってるんだけど、そのゲームの舞台は第二次世界大戦ではあるんだけど、自分の視点で戦っていくっていうゲームなのね。正にそと世界なわけですよ!『1917』がずーっとPOV(Point of View=主観の視点ですすむ映像)っていうわけではないけど、ずーっとワンカットで物語が進むっていう点は一緒なのよ」
坂口「俺、あのゲーム酔っちゃって出来ないんだよね~(苦笑)運動神経良すぎると映像に脳が合わせようとしちゃって」
屋敷「へ~……(異次元すぎる話で理解不能)」
雄大「話戻すとね(苦笑)、映画のストーリーや舞台と撮影手法がここまでマッチングしてる作品ってなかなか無いんだよね!」
屋敷「全編と言わずとも、最近は“ワンカット”を売りにした作品は何本もあったじゃないですか。『バードマン』然り、『悪女』然り」
雄大「一番最初はヒッチコックだよね」
屋敷「“ワンカット”で見せることで観客に与えられる、最も大きな効果って何なんでしょうか?」
雄大「技術的な所が一番凄いのかも知れないけど、この『1917』で言えばね、“戦争体験を観客にさせる”っていうテーマとピッタリ合っているし、カット割意識してなくても観客は“その場に居た感覚”にはなるじゃん。普通の我々生きてる人間って、当然だけど目線のカットが割れることなんて無いじゃん。だから、カットを割った途端にそれは「虚構」や「客観」になるわけじゃない?その作用を取り除いて、物語が視点と共にずっと地続きで体験してる様にはなるよね。特に今回はテーマと、ワンカットで見せるっていう手法がマッチしてるから効果的なんだよね」
坂口「監督の演出によるワンカットもあるし、アクションに於いてのワンカットで見せる意味は、一番感情移入をさせたい場面で用いたりもするよね」
雄大「あとアクションシーンで使う意味は、演じてる本人がやってるっていうのを分からせる意味でも効果的だよね(※3)」
屋敷「今日観て感じたのは……観てるこちらの気持ちが一切、途切れない」
雄大「内容(ストーリー)もシンプルじゃない。伝令を届けに行くってだけの話だからね」
坂口「これ普通にカット割って撮ってたら、ここまで凄い作品じゃないかも知れないね(苦笑)」
雄大「そうかも知れないね~(苦笑)」
坂口「言ってしまえば『ポストマン』だからね」
雄大「この手法を使って、更にシンプルなストーリー故に」
屋敷「ぐっと来ました」
雄大「効いたよね!?」
屋敷「効きました~(思い出してグッと来ちゃう)」
雄大「ごてごて色んなイベントが盛り込まれた映画よりも心に来るんだよね!それで映画の一番最後にさぁ、主人公の彼が家族の写真と裏に書かれてる言葉を見る、あのシンプルなシーンにグッと来るわけじゃん!?2時間というあれだけの長い時間、彼と一緒に俺たち(観客)は行動しているから、彼が助かったことが自分のことの様に嬉しいんだよね」
坂口「最初は俺、もう一人の方が主役なんだと思ってた(苦笑)だってどう見ても(本当の主役)弱そうなんだもん!」
雄大「分かる(笑)」
坂口「あと、あの先に死んだ相方の兄さん!台詞では“俺に似てる”とかあったのに全然似てなくてめっちゃ精悍でカッコいい(笑)」
雄大「俺も同じ役者が演じてるとか、そういうことかと思ってたら全然違った(笑)!それにしてもあのお兄さん役の役者(ブレイク中尉/リチャード・マッデン)さぁ、彼の出番直前が救護テントのシーンの長回しじゃない。ずーっと長回しで最後彼の登場で、普通の会話から弟が死んだことを聞いて顔色変わるじゃん……あれ、もし彼が芝居でミスしたら、その前の長いシーンもやり直しになるプレッシャーの中で演じてるわけじゃない!?凄いよね!」
坂口「まぁ……そういうプレッシャーに耐えるのが役者の仕事だからね(シレっと)」
雄大「いやいやいや……アンタも耐えれる様になった方が良いよ(笑)!」
屋敷・太田「(爆笑)」
屋敷「本来ならあのやり取りは絶対主人公の顔カットバックで入れますよね!?」
雄大「そうだよね!?でも市人口の顔は映さず、お兄さんの顔だけでいくじゃん!!いや~あれは凄いよ」
坂口「……そろそろジンギスカン頼もうよぉ~(苦笑)」
雄大「あれ!?まだ頼んで無かったっけ(笑)!??」
屋敷「映画の話で盛り上がり過ぎて頼んでませんね(笑)」
ここで漸くジンギスカンとチャンジャ、チョレギサラダを注文し(遅っ)まだまだ映画塾は続きます!
(※1)2016年、アメリカアカデミー賞を主催する映画芸術科学アカデミーは、「賞の投票権を持つ会員で、女性や黒人などマイノリティ(人種的少数派)の数を2020年までに倍に増やす計画を発表しており、先日の第92回アカデミー賞までにそういった条件で約2000名のアカデミー会員が増やされた様だ。
(※2)『CALL OF DUTY』シリーズは第二次世界大戦を題材にしたゲームシリーズ。元々はシングルプレイヤーゲームとして評価されていたが、後にマルチプレイヤーの作品が人気絶大となり、対人FPS(ファーストパーソン・シューティングゲーム=一人称視点による銃器やその他の武器を用いた戦闘ゲーム)最大のプレイヤー数を誇る、超人気シリーズ。
(※3)作品によってはカメラアングルに合わせて、危険すぎるワンカット撮影で一瞬だけスタントがすり替わって入ってたりするが……大抵見事過ぎて全然気付かないと思う……(苦笑)。まぁ勿論坂口拓さんにはそんなトリックは必要ありませんが(苦笑)
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